
裏庭のある古い家に引っ越した サイモンは、 となりの庭をのぞいたときに、 ふしぎなおばあさんを見かけました。 おばあさんは、 「シャーロット」のように、 人につける名前で草や花を呼び、 話しかけているのです。
ある夜明け前、サイモンは、 おばあさんの声で目をさましました。 窓からとなりの庭を見たら、 おばあさんが、 ゴロゴロと喉を鳴らす たくさんのねこたちに かこまれています。 でも、おばあさんが 「ブルー」と呼ぶ ふわふわのねこだけは、 おばあさんが何度呼んでも、 サイモンとおばあさんの庭をしきる 板塀の上からおりてこないようです。 ふいに、ぼんやり見えていた ねこたちは姿を消し、 おばあさんも家にむかいました。
ある日、 となりの家を訪れたサイモンは、 おばあさんがもう、 この世にいないことを知って…?
ふしぎなおばあさんとねこの 悲しいひみつを知った少年の すがたを描く、 胸に染みいる物語。
『おもちゃ屋のねこ』の シリーズ第二弾。
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