まどさんの詞華集「くまさん」を出版したのが縁で、この詩集が童話屋から出ました。めずらしく書き下ろしです。 河合隼雄さんが、これは存在の詩である、と絶賛してくれました。表題の「ぼくが ここに」を全文ご紹介しましょう。
ぼくが ここに いるとき ほかの どんなものも ぼくに かさなって ここに いることは できない
もしも ゾウが ここに いるならば そのゾウだけ マメが いるならば その一つぶの マメだけ しか ここに いることは できない
ああ このちきゅうの うえでは こんなに だいじに まもられているのだ どんなものが どんなところに いるときにも
その「いること」こそが なににも まして すばらしいこと として
まどさんの詩業は、この詩で極まった感がありますが、 編者は、この詩一編が、ノーベル平和賞に値する、と信じているのです。
寝かしつけに長くかかっていたときに聞かせました。
一緒に寝る前の時間を楽しむために。
じんわじんわといい気持ちが広がっていきました。
静かな時間。確かな時間。
ことばっていいなぁって
こころっていいなぁって
その思いが娘にも伝わったのか
字を読めないことも忘れちゃって自分が読みたがって、私に開かせてくれなくなりました。
でもダイレクトに伝わっているのかもしれません。
まどさんの心からかずちゃんの心へ
そうだったらいいなぁ。 (ミルキーミルキーさん 20代・ママ 女の子2歳、女の子0歳)
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