女子高生、星泉は父が殺されたとたん、やくざの目高組組長になってしまう。父が持っていた麻薬をめぐる争いに巻0き込まれた泉は…。映画化され人気をよんだ赤川次郎の代表作。
父と二人暮らしの少女が、父の事故死で人生が一変する。親族の暴力団で組長に就任、高校退学、殺人事件や麻薬取引に巻き込まれ、非道な危機を度胸と運と仲間たちの協力で切り抜けていく。ミステリ&アクション。
原作は1978年刊行。81年に映画化し大ヒット。80年代に子ども時代を過ごした私は、断片的に印象的な場面を覚えている。
セーラー服(夏服)と、機関銃の組み合わせが衝撃的だ。
盛り上がる場面、笑える場面、シリアスな場面などがどんどん目の前に展開され、個性的な登場人物がイキイキと躍動する様子が目に見える。映画のを見ているように、引き込まれる。
暴力団と繋がりを持ったため、高校は退学処分。
組長として危ない場面に多々遭遇し、命のやり取り。子どもにはあまり見せられない場面も多く、対象年齢は高め。
(どうして子どもが生まれるのか?は、最低でも理解しておきたい)児童書として扱うなら、中高生向けかな。
文章は、余分なものをそぎ落とし、分かりやすく、読みやすい。筆者は物語を書くために生まれてきたような人だと思う。どれを読んでも面白い。
昔から、書店の棚にこの人の作品がなかったことはないような超有名人だが、「いつも棚に著作がある」というすごさに、私は40代でようやく気が付いた。普段何気なく毎回目にしているものの、奇跡。
巻末に推理小説研究家の山前譲氏の解説つき。
物語のあらすじ、読みどころ、作者の生い立ちなどについて、事前に読んで準備してもよし。最後に読んで、納得してもよし。
以前から気になっていた作品だったので、本当に読んでよかったと思った。ちょっと刺激的な話なので、覚悟が必要かも。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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