
ポケット詩集が出てから3年経って2を出し、それから3年後3を出しました。3年毎に一冊ずつというのは偶然でもあり、 また一巻の詞華集の編集にはそのくらいの年月が要るということでもあるのでしょう。一巻目の筆を擱いたときに、 はいりきらない名詩の山に溜息が出ましたが、二巻目のときも、同じでした。
ところが、3の編集作業を終えたとき、もう、これで十分やった、終わった、と思いました。 新たに加わった詩人は佐藤春夫、室生犀星、北原白秋、宗左近、木山捷平、高良留美子、斎藤庸一、安水稔和、 滝口雅子、永瀬清子、天野忠、中原中也、高橋新吉、高橋元吉、江國香織、堀口大学、寺山修二氏らです。 特に江國香織さんの「父に」が入ったおかげで、「精神の高さ」の視点からのみ詩を選ぶ作業を 強いてきた緊張感がほぐれて、春の風にあたったような安堵感が得られました。 近年、少年たちがいとも簡単に刃物で人を殺す風潮が目につきます。子どもたちが、ナイフではなく一冊の詩集を 手にしてくれたら、どんなにか幸せなことでしょう。このポケット詩集がそんな役に立てたら、編者望外の喜びであります。

「ポケット詩集」、まえがきが毎回いいなーと思います。
心に触れる詩に出会い、心を豊かにする言葉に出会い、人はまた生きる力や人としての優しさを取り戻すのではないでしょうか。
夜の寝る前、ちょっとの隙間時間、自分のお気に入りの詩を読む、そんな暮らしもまた素敵な生活ではないでしょうか。
大人も子供もいい言葉に触れることは大切に思います。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子12歳)
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