私は個人的に、大島さんの書かれる話は(今まで手にした)どれもがストライクゾーンで、いつも楽しく読んでいます。
ただ、一般的な児童文学ファンタジーに比べると、個性的な内容のものが多いように思います。
今回は小学5年生くらいの主人公・ちなつが、家族でハワイに行った時のお話なのですが、
ただ夏休みに家族旅行で行ったドタバタ珍道中とかではなく、
物語の出だしから、家族に不穏な空気がよどんだ始まり方で、
もしかして家族崩壊?とか、両親の離婚?とか、あるかもしれない。と読み手をドキドキさせます。
ところが、ちなつがハワイについてすぐ話はいきなりファンタジー色が強くなり、大好きなおばあちゃんが死の淵の幽体離脱(?)をして、ちなつに会いに来たりとかしてしまいます。
若手劇団の台本とか、マンガの原作とかなら、あるかもしれないという展開ですが、あくまでも、小中学生あたりを対象に書かれている児童書で、この展開は珍しいかな〜と、感じました。
(マンガとか読みなれているお子さんでしたら、この物語展開に違和感なく溶け込めるかと思います) (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子14歳、女の子9歳)
|