
死闘の末、失われた七つの鍵のうち第一の鍵を手に入れてようやく現実世界にもどってきたアーサーのもとに、 翌朝ハウスにいる「遺書」から不吉な電話がかかってきた。第二の鍵をあずかるチューズデーが、アーサーから 第一の鍵を奪おうと陰謀をめぐらせているから気をつけろというのだ。電話を切ったとたん、不気味なふたり組が やってきて、午後にもアーサーの家をとりこわしてやると脅したうえ、父親に奇妙なガスをふきつけていった。 このままでは、家族や友だちにまで害がおよんでしまう…… ハウスにもどってチューズデーと対決しようと決めた アーサーだったが、ハウスはハウスで、地底からわきあがってくる「無」の脅威にさらされていた―― ファンタジーの天才ガース・ニクス最新作。シリーズ全7巻中、すでに刊行ずみの巻は すべてアメリカでトップ10入りをはたしている超人気シリーズ第2巻。

中学生の子の朝読用に用意したものですが、私の方が物語にハマってます!
せっかくこっちの世界に戻ってきたアーサー。第1巻の最後に新型ペストに対抗するワクチン『ナイトスイーパー』を放って、一安心したとこで、第2巻が始まります。
こっちの世界は、この物語の中では「第2世界」といわれています。
のっけから、主人公のアーサーはまたハウス世界へ行くこととなり、ドキドキワクワク!!
この作者はホント、物語の進行の仕方が上手いです。
つぼを心得ているというか。
必要な時はどんどん話が展開していき、余計な説明文はスパッと切りおとして、「そういうことだ」と語ってしまう。
上手いな〜、読ませてくれるな〜。読み手としては楽しい限りです。
さて、ハウスの地下の国で、やむ追えず契約労働者になってしまったアーサー。なんでもできるスーパーヒーローじゃない、どちらかというとどこにでもいるちょっと体の弱い少年なのに、自分の持てる力と知恵を使って、頑張って前を向いて進もうとする姿がなんとも魅力的です。
お薦めは小学校高学年から高校生くらいまで!
ファンタジー好きなら、見逃したら損な作品です。 (てんぐざるさん 40代・ママ 女の子15歳、女の子11歳)
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