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田んぼでイネとコイ・フナをいっしょに育てよう! 田んぼの準備から、放流の仕方、台風や防鳥対策、収穫、冬越しの方法、食べ方を絵とき。泥んこになってコイ・フナ獲りを楽しもう!

日本で、鯉やフナを田んぼで飼う様子の、その歴史、魚の種類や特徴、飼い方、収穫・利用法などを教えてくれる学習絵本。
水田に魚を放つと、稲の間を泳ぎ回り、雑草が生えにくくなる。除草剤を使わない農業と、養殖した魚の利用と両方が楽しめる。温かみのあるにぎやかな絵で、人間と生き物が一緒に暮らす楽しさ、豊かさが伝わる。
筆者が子ども時代の1950-1960年ごろは、田んぼや川などに魚がたくさんいるのが当たり前だったという。
70年代から減反やその他の影響で田んぼが荒廃していったという。私は80年代生まれだが、田んぼで魚を見たことがない。
すでに農薬の大量使用、コンクリートで固めた用水路、その他の生き物が住めない環境になっていた。
だから、「春の小川」「どじょっこふなっこ」「ふるさと」などの童謡は、嘘か、大昔の話だと思っていた。
ところが、いろいろな問題を解決するために、生き物と共存する農業が見直され、「合鴨農法」など、生き物を田んぼで飼育することで、農薬などの使用を減らす試みが行われ、メディアでもとりあげられるようになっていった。
最近は、個性的な農家が自分で活動を発信することも気軽にできるようになり、消費者との接点が多くなっている。
筆者は1985年から、鯉・フナ放流による自然農法に取り組んいる。本書は2010年刊行。私がこの本を読んだのが2022年。
いつ読んでも、新鮮な驚きがあり、生き物と一緒に生活できる豊かさを感じられる絵本だ。
田んぼで養殖するだけではなく、冬は池や水槽などで越冬させる。また、食用にするだけでなく、観賞用として普通に池で飼うことも載っている。
私は自宅で金魚を飼っている。毎日、金魚を見ていると、家族同然になり、数年前から魚は食べなくなった。食べなくても全然困らない。
生き物がいつも身近にいて、様子を見たり、世話をしたりして、気遣っている暮らしが楽しい。昔の農業は、生き物がともにいることが当たり前だったという。
そんな様子を一度、実際に見てみたいと思った。 (渡”邉恵’里’さん 40代・その他の方 )
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