おとうさんといっしょに森にやってきた女の子。森のなかはひんやりしていて、うす暗くて、ちょっとこわい……。でも、光が射すと、森は一瞬にしてその表情を変えます。女の子の足もとでは、梢の葉っぱのすき間からこぼれ落ちた小さな光が揺れています。おとうさんが教えてくれました。「それはね、こもれびっていうんだ」
お父さんと娘が、ふたりで森の中を歩いているようすを描いています。
散策なのか、通りすがりなのか、特に目的にも触れられず、人物もぼんやりと描かれています。
森の中は静かで薄暗い・・・
時々、目に映る“こもれび”。
夢の中のような、フィルターがかかったような、空気感です。
感動的とか強い印象ではありませんが、まさにこれが“もりのひかり”なんだなと思いました。
読み終わる頃には、静かで落ち着いた気持ちになれます。
芸術的な作品です。 (しゅうくりぃむさん 40代・ママ 女の子6歳)
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