エーファは自分が誰にも好かれず孤独なのは太っているせいだと思っている。その苦しみを忘れるため彼女はひたすら食べ続けるが…。
本によってはミリアム・プレスラーとなっているかもしれませんが、『マルカの長い旅』を紹介された時に、
『ビターチョコレート』という作品もあるということを聞き、『マルカの長い旅』の後、読んでみました。
15歳のエーファは、自分がもっと痩せていたら友だちからも好かれるのにと思っています。
自分の容貌に自信が持てないために過食と拒食を交互に繰り返す生活を送っています。
思春期は、自分がこうなりたい自分と、現実の自分との乖離が著しい時かもしれないと思いました。
大人になっても、こうあらねばと思うと、等身大の自分というのは受け入れがたいものかもしれません。
自分自身を受容できてこそ、人との関係も楽になり、自分の世界も広がるものだと思います。
エーファの内省する姿は時に痛々しく写りました。
ただ、痛々しいだけではなく、自分を変えていける力を誰でも持っているという点は希望が持てる作品だと思います。
15歳の少女が主人公という作品の割には、分量的にはさほど多くなく、すぐに読めました。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子9歳)
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