お母さんが病気で長く入院することになって、まゆみは、おばさんの家でくらすことになりました。おみまいにも行けないさびしい思いのまゆみに、転校した先の新しい先生は、「わすれんぼうになろう」というのです。クラスの友だちのわすれんぼう、校長先生のわすれんぼう、みんなのわすれんぼうに出会って、まゆみもだんだんわすれんぼうになることができました。いつも子どもたちをあたたかい目線で描く宮川ひろの「かんぱい!」シリーズの第4弾。
なんてあったかい話なんだろうって思いました!
お母さんが入院し、しばらく伯母さんの家で暮らすことになった まゆみちゃん。
家を離れるだけでも不安なのに、転校までするんです。
まゆみちゃんは、まだ3年生。表情には出さなくても、どんなに心細いことだろうって思いました。
そんなまゆみちゃんに、新しい担任の先生がかけてくれた言葉は、「わすれんぼうになろうな」。
受け止めきれないくらい悲しいとき、辛いとき、不安なとき、そのことをわすれることができたら、すごく楽になれますよね。
そうは言っても、本当にわすれることなんてできないのだけれど、この『わすれんぼう』という言葉と、みんなの『わすれんぼう』の話は、まゆみちゃんの気持ちをほんの少し『わすれんぼう』にしてくれました。
辛いとき、本当に支えになるのは、こういう周りの温かさなんですよね。
それにしても、『わすれんぼうになろう』なんて言葉、なかなか出てきませんよね〜。
何をしてあげられる訳じゃないけれど、精一杯の温かさと優しさが伝わってきました。
またひとつ、人を思いやる気持ちを学んだお話でした。 (しゅうくりぃむさん 40代・ママ 女の子7歳)
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