ドイツの作家による不思議なエレベーターの物語。
エレベーターにのって、目的の階にいく。そのあいだのわくわくした感じ、扉が開いた時の新しい世界が広がる感じ。
そうしたどこか違う世界に連れていってくれるようなエレベーターを見事に絵本の世界に落としこんで、不思議な世界が待っている物語に招待しています。
でも、一つだけ押してはいけないボタンがある。それは、現実とつながるためのドア。案内人の小さな男は、その扉が開くとともに消えてしまいます。
日常のなかで、エレベーターに乗るとき、私たちは当たり前のように、いつもの駐車場に入り、いつものフロアにたどり着きます。
でも、子どもの想像力の世界では、どこか不思議なところに連れていってくれる、魔法の乗り物なんだ、ということを改めて気づかせてくれました。
そうした子どもの思い、わくわくした気持ちを大切にしてあげたい、と思わせる一冊です。 (lazy_planetさん 30代・パパ 女の子3歳)
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