忘れられてきた東北、語られなかった日本
原子力発電所の爆発は今後、いうまでもなく、福島、「東北」のみならず日本の大部分を何がしかのかたちで覆い尽くしてゆく。土地の汚染にはじまり、食物の汚染が連鎖していくことも必至だ。本書では、「東北」に現在も住まう子どもたちと、「東北」から一見遠く離れているかのように見える若い人たちを主な読者として、語られなかった驚くべき東北史の数々を中心として、東北の、そして未来の日本をやさしく、真摯にさぐる。
東北って、やっぱりネガティブなイメージがあるのでしょうか。
昔は、野蛮人が住んでいるところでした。
やわらかなさりげない言葉で、あまり語られることのなかった歴史を書かれているのがよかったです。わずか数十年前まで、子ども、特に女の子が学校に行くのがあたりまえではなかったのです。
若い女性目線での東北学は新鮮でした。農業を体験されているからこその言葉が、ひびいてきました。
私は「裏日本の、陸の孤島」とまで言われたことのあるところに住んでいますが、コンプレックスは感じたことがないです。空気と水と米がおいしい、これだけで幸せ。 (どくだみ茶さん 40代・ママ 女の子11歳)
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