手塩にかけて育てたうさぎが、毛皮買いの商人にひきさかれるのを目のあたりにした少女のショックとうさぎへの思いを、幻想的につづる表題作。正月にも帰らない出かせぎの両親を、はげましあいながら待つ兄弟を描いた「夏の写真」など6編。日本児童文学者協会新人賞
作者、最上一平さんはこの本で日本児童文学者協会新人賞受賞されています
6作のお話が収録されて「銀のうさぎ」もその一つです
山形出身の作者が故郷を舞台に書き現した文章は、どこか東北の雪深い暮らし向きの貧しさや、無口でじっと耐えるタイプの東北人を思わせる人物が登場します
育ててかわいがっていたウサギを売るとはこういうことかと改めて知る事実に驚愕する場面もありましたが、山形弁での人物たちの会話が、ふしぎと関東人の私にも懐かしさを感じさせます
読んでいて心に残るものがあります (風の秋桜さん 40代・その他の方 男の子、男の子)
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