ある日やってきた、きなこ色の小さなねこに、すぐるくんはプーと名づけて飼うことに。 ぶきっちょで負けずぎらいなプーとのやりとりは楽しくて、心満たされる日々でしたが、プーにはとんでもない秘密があり、大雨の夜、ついに…。
飼い主がアフリカ転勤になり、ねこはチャレンジしなければと家を出ます。ところが、ぶきっちょでえさにありつけません。
魚の匂いにつられて「魚松」という、もと魚屋さんの家に行くと、おじさんに追い払われてしまいました。
よたよたしながら、春山さんの家にたどりついて、ミナミちゃんという女の子と、パパと、ねこアレルギーのママに、ケーキとミルクをもらい、ねこは、べべと呼ばれるようになりました。
次の日、ミナミちゃんが保育園に行ってパパも出かけると、ねこはまた魚松さんの家へ。今度は、おじさんとめざしを食べてビールを飲んでねてしまいます。すぐるくんという男の子が学校から帰ってきて、プーという名前をつけてもらって、段ボールの中でねてしまいます。
よく朝早く、ねこは春山さんの家に帰ります。その翌日は魚松さんの家へと、いたずらをしながらねこは、二つの家族にかわいがられていました。
けれどもある日、春山さんのパパが、ねこに赤いリボンをつけたことから、怒った魚松のおじさんは青いリボンをつけてしまい、ねこが他の家でも飼われていることがわかってしまいます。
そのうち台風が来て、ねこの運命が大きく変わってしまい……。
困難なことがあっても、落ちこまずに前を向いてチャレンジする気持ちがあれば、きっと未来は開かれる。
これから成長していく子どもたちの心を奮い立たせてくれる本だと思います。見守るまわりの人たちも、ねこにかかわることで成長していくのですね。動物たちは単なるペットではない。意志とプライドを持っているということも伝えていると感じました。 (はんぐるるさん 50代・その他の方 )
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