女の子と雨のやさしい交流を詩情豊かに描いたチェコの傑作絵本、待望の復刊です!
「だれかにあいたいな だれかいないかな・・・ あれ! おんなのこは あめにであいました。」 外を歩いていた女の子が雨に出会います。雨は女の子と一緒に遊びたいのですが、女の子が家に入ってしまって置いてきぼり。 「おじょうちゃん!おじょうちゃん!」 雨は悲しくてしくしく泣きながら女の子を探し回ります。そこへレインコートを着た女の子が再び現れて・・・。
チェコの国民的絵本作家ヤン・クドゥラーチェクの描く雨は、点描のように細かな雨粒ひとつひとつが丁寧に描きこまれ、ため息が出るほどの美しさ。 傘をさした人ごみの中 女の子を探しまわる雨や、女の子と遊ぶ幸せそうな雨・・・。ページをめくるたび雨の色彩が変化し、雨の気持ちがシャワーのように読み手の心に降り注ぎます。 降り出した雨から逃げる大人や動物たちと対照的に、がちょうやなめくじ、かえるなど、雨を喜ぶ生き物たちのいきいきとした姿もとても印象的です。 読んだあとはきっと雨が好きになる、雨の日の美しさを教えてくれる絵本です。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
おんなのこがこみちで雨に出会いました。雨はおんなのこと遊びたいのに、家に入れません。雨は悲しくなって泣き出しました…。美しい色彩、やさしい言葉づかいで描く、あたたかい読後感の絵本。待望の復刊絵本。
5歳の長男に、梅雨時に楽しい雨の絵本を、と探して読んだ中の一冊です。
雨の美しさを描いた絵本はたくさんありますが、この絵本が新鮮だったのは、雨の側から女の子との出会いを描いている点です。
雨が女の子と遊びたくて家に入ろうとしたり、雨のことをうるさいなと思っている私たちをドキリとさせてくれます。雨の立場に立ってみれば、雨の日もまた違って感じられますね。メルヘンチックな絵もかわいらしいです。 (さみはさみさん 30代・ママ 男の子5歳、男の子1歳)
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