夏休み、田舎へ遊びに行ったゆうとは、おじいちゃんが海でひろってきてくれたピンクのサクラ貝を、友達のゆきなちゃんにあげようと考えました。 始業式の日、クラスのみんなは、夏休みに行った旅行の話で盛り上がっています。ゆうとがゆきなちゃんにサクラ貝をあげると、友達が集まってきて、「どうせ、買ってきたんだろ?」「どこの海に行ったんだよ」と、大騒ぎ。思わず「ハワイに行ってきた」と、嘘をついてしまった、ゆうと。みんなにすごいと言われて気分がよくなり、おじいちゃんはハワイに住んでいて、何回も行ったことがあると、さらに嘘を重ねてしまいました。嘘をつくつもりじゃなかったのに、嘘がどんどんふくらんでいってしまいます。さらに、もう一つあったサクラ貝を妹にあげようかなと思った瞬間、大変なことに気がついてしまったのです。
嘘をついてしまったときの気持ちや、嘘がばれたらどうしようと悩む子どもの心情を丁寧に描いた幼年童話。
小学校2年生の娘が、学校の図書室から借りてきて読んでいました。
まだまだ絵本を読むことも多いのですが、少しずつ、児童書と言われる読み物にも興味を持ってきたようです。
そんな児童書への移行期にピッタリの、読みやすいおはなしでした。
つい「ハワイに行ったことがある」と友達にうそをついてしまった男の子が、うそをついていることが苦しくなって、嘘をつく前に「ちょっとだけタイムスリップ」したいと願います。
娘は、担任の先生が優しくて、ホッとしたようでした。低学年にピッタリの微笑ましいお話でした。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子10歳、女の子8歳、男の子5歳)
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