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「やかまし村」の子どもたちは,いつも元気にはねまわっています.「おまえたちがあまりさわぐから〈やかまし村〉というんだよ」とリーサのお母さんが言います.子どもたちの陽気な物語がつづきます.
私の大好きな「やかまし村」シリーズ、絵本ナビではちょっと対象年齢がズレるかもと思っていましたが、感想を書いている方がいらして、嬉しくなってしまったので、私も書いてしまいます。
「やかまし村」シリーズは、リンドグレーンの得意ジャンルの一つ、スウェーデンの子ども達の日常を生き生きと描いたものです。やかまし村と言いながら、実際は3件しか家がないという設定も楽しいです。この3件の家の子ども達の一年の暮らしの様子が描かれています。
子どもの頃、とても好きだった本で、大人になってから迷わず購入しましたが、大人になってから読んでみると、この何気ない日常の紹介がちょっと物足りないような気がしてしまいました。大好きな本だっただけに、自分のこの感想の変化はショックでした。
ところが、本箱に入れておいたら、当時2年生だった娘が勝手に出して読み始め、あっという間にシリーズ3冊とも読んでしまいました。
そして、その感想は「面白い!」。その年の夏休みの読書感想文も、この本の中にある「賢者の箱」という1編でした。
私が捉えられなくなった面白さを、娘が確実にキャッチしてくれたことをとても嬉しく思いました。
リンドグレーンは上手な作家ですので、何気ない中にも子どもの心を捉えるようなものをきちんと描いているのです。
今の時代にはマッチしないと言う人もいますが、優れたものは、いつの時代でもいいのではないかと思います。
絵本から童話に移行して少したった頃の子どもにお薦めです。 (金のりんごさん 40代・ママ 女の子11歳、男の子8歳、男の子6歳)
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