図書館の入り口に
石でできたりっぱなライオンが座っています。
顔が怖く本物みたいなので
子供達は全然寄ってきません。
一人の女の子が何かを抱えたまま
ライオンにくっつきにきます。
そして時折泣いています。
実は両親が亡くなってしまい
赤ちゃんと二人きりになってしまったのです。
図書館の柱の上に座っている
ガーゴイルという物知りの彫刻とライオンは
みんなに聞こえないように話をしています。
石でできた動物も
たった一度なら動くことができるそうです。
ただ時間は少しだけです、、、、。
ライオンは動き回ることを夢見ていましたが、
どのタイミングで動きだすんでしょうか。
動き出したとき、
そうか、やっぱり今しかないか、と
感じました。
あっという間に固くなってきて
元に戻ってしまうのが少しかわいそうでした。
でも一度しかないチャンスを
自分のこと以外に使ったことが
なにより素晴らしいと思いました。