「いろなしくん」 みんなの声

子供も大好きなこもりさんの絵本。
車の表現が可愛いのに緻密で、表情が豊か。
一見すると車なのに表情が感じられるというのも、凄いなぁと思います。

このお話は、ページをめくるとカラフルさが際立って、楽しい気分になってきます。
いろなしくんの思いも伝わってきて、見入ってしまいます。
絵本にしては案外深い感じもする、素敵なお話でした。

いろなしくんだとぼやいていたいろなしくんですが、色の研究をしているおじさんに、研究用の色をつける装置で色のついたいろなしくんをみていることにしました。最初は、赤から始まって・次は空のような青色に雲を描いて・次はめだつ黄色・次はみどりいろ・と試みましたが、全部の色を混ぜたら、元の色になりました。いろなしくんの色がしろいろとくろいいろだけが混ざった灰色では、なくて、赤・青・黄色・黒・白、全部の色が混ざって出来た灰色だとわかると、いろなしくんは、「ボクは、いろなしではなくて、色が沢山入った灰色なんだね！」と、自分のルーツがわかって大満足のいろなしくんのお話でした。私は、灰色が一番似合っているし、でも自分から気がついて大好きになってよかったです！

みんなに「いろなしくん」と呼ばれている、小型トラックが、じぶんにピッタリの色を探すお話です。

どの色もしっくりこない。
「じぶんの色を決めることが、こんなに大変だと、思わなかったよ」というセリフに、とっても深いものを感じました。

じゃあ、全部の色を混ぜ合わせたら…？
なんと！？
驚くことが起こりました！！

もう、迷うことはない「いろなしくん」。
じぶん探しと、色の不思議を絡めた、元気の出る一冊です。

はいいろが黒と白だけではなくて、たくさんの色がまじったはいいろもある、ということをはじめて知りました。

ちょっぴり、近未来的なお話。
絵本のわりに文字が多めで、読むほうは大変なのですが、車好きな息子は関係ないみたい。