うたうとは小さないのちひろいあげ」 みんなの声

うたうとは小さないのちひろいあげ 著:村上 しいこ
出版社:講談社 講談社の特集ページがあります!
税込価格:\1,650
発行日:2015年05月
ISBN:9784062195096
評価スコア 4.4
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  • 子どもたちにエール

    村上しいこさんというと、かめきちシリーズ、「;れいぞうこのなつやすみ」など、ユーモアいっぱいの読物を描かれる作家さんというイメージでした。

    この作品を読んでそんなイメージが変わりました。高校生を主人公としたシリアスなお話も書かれるのだと。

    村上しいこさんの作品を勉強する機会があり、この作品に出会えてよかったと思いました。

    いじめも出てきますが、短歌にかける青春小説として、今悩んでいる子どもたちにエールを贈っている一面も感じられます。

    同時期に「春や春」という俳句にかける高校生の作品も出ていますので、両方読んでみるといいかも。

    投稿日:2016/01/31

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  • 題名は、五七五の俳句?
    確か、短歌の部活の話だと聞いていたような

    私は長めの作品は「あとがき」から読んだりします(笑
    なんと!村上氏は、毎日新聞「小さな童話大賞」で
    『俵万智賞』を受賞し、これがきっかけで
    童話作家としてデビューしたそうです

    で、読み始めると
    ただの部活の話ではないのです

    この頃、すごく意識している
    「ことば」
    については、もちろんですが
    ちょっと、これは、おはなしの世界ではなく
    現実は、もっとひどいのかな・・・と想像してしまう
    中学時代のいじめの様子
    いじめのターゲットが、その友達に向かうー陰湿極まりない
    これでは、いくらなんでも、心が折れてしまう

    綾美ちゃんの
    ひきこもりの様子も、なんとも辛い
    本人も周囲も
    本人がその様子をブログにつぶやくのですが
    いやぁ・・・病んでるなぁ・・・とおばさん目線で
    心配になっちゃいます

    というのも、意図的なのでしょう
    自分の本音を吐露しているからの素直な「言葉」と捉えてみましょ

    「うた部」に何とか参加し
    短歌で選び抜かれた「言葉」を使うようになると
    これまた、驚きの精選された「言葉」を見つけていく
    元々賢く、好きな教科が国語という設定でもありますからね

    主人公の桃子ちゃんに、初めは心配するけど
    いやいや、どうして(笑
    うた部の3人の個性キャラの強い先輩方
    人間味のある顧問の先生
    清ら(セイラ)先輩のうちのタコ焼き屋さんの家族 等
    会話が何ともおかしてく
    声を出して笑っちゃうこと多々あり
    それが、重い隠れテーマのいじめ描写等をちょっとの間
    忘れさせてくれる感じといいますか

    高校が舞台なので、「恋愛」についても、シビアというか

    遠い遠い高校時代・・・
    こんな部活に入部していたら
    この作品に中・高校生の時に出逢っていたら
    私の人生も変わっていたかも!?

    Eテレで高校生の俳句甲子園は見たことありました
    すごい論破!?でびっくりしたけど
    短歌甲子園なるものもあって
    それは、石川啄木氏の生誕地、岩手県盛岡市で毎年行われているんですね

    その予選の様子も、も〜どうなる?どうなる?と
    はっ!これは、題名の・・・
    と、読むのを止められなくなった
    おばさんだったのでした(笑

    中学2・3年生から高校生の
    親子で読み合うのもいいのではないでしょうか

    投稿日:2022/08/12

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  • クラスメイトの人の心のなさにびっくり

    • みちんさんさん
    • 30代
    • ママ
    • 愛知県
    • 女の子4歳、女の子2歳

    中学の時のいじめがきっかけで引きこもりになってしまった綾美。桃子は彼女の家を訪問する日々の中、うた部に勧誘され…。
    桃子と綾美の中学、そして高校のクラスメイトたちの人の心のなさにびっくりしました。寂しいし、怖いなと思いました。
    「不登校の子の席を教室から片づけよう」という意見に同意する先生も先生だな…。意見を出した生徒は悪意があるわけでなく、きっと何も考えていないのだと思うけど、もっと考えようよ!と思ってしまいました。
    うたの力ってすごいですね。
    きつい評価を受けることも当然あるでしょうが、みんなに自分のうたの感想を忌憚なく言ってもらったり、「ここをこうしたら?」と助言をもらったり楽しそう!

    投稿日:2016/05/08

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  • タイトル

    村上しいこさんの本、初めて読みました。
    いじめ、不登校と深刻な問題ですが、ユーモアありで読みやすく、一気に読んでしまいました。
    主人公桃子とひきこもってしまった親友綾美。重すぎるものを背負った二人の姿に心が痛みますが、部活の人達や短歌によって救われていく様にページをめくる手がとまりませんでした。短歌はよく知りませんが、あらためて、言葉ってすごいなあ、と。そして、物語の短歌同様に、この本自体も悩める子どもたちの力になってくれるのではと思います。
    ラスト感動しました。タイトルの意味するところ、心にしみます! 
    これから、村上さんの他の本も読んでいきたいと思います。

    投稿日:2016/03/18

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