走りやおしゃべりが上手でない、白い子どもゾウと、そのお母さんのおはなしです。
実は、実話がベースになっているそう。
かこさとしさんが、優しいまなざしで、物語を紡ぎ出しています。
集団になじめない白いゾウは、実は鼻がよく利くのです。
そして、いち早く山火事の危険を知らせるのですね。
ところが逃げ遅れてしまい、周りは火の海に。
お母さんは白いゾウをかばって焼け死んでしまいますが、白いゾウはそのおかげで助かるのです。
母の強さを感じます。
だからこそ、白いゾウはさらに心が優しくなったのではないでしょうか。
ゾウという集団だからこその立ち位置、多様性などについてそっと感じさせてくれると思います。
高齢の村長さんがそのあたりをうまくフォローしてくれ、心強いです。
山火事後の、ゾウの群れの復興の姿も学べると思います。
小学生くらいから、かこさとしさんの、優しい心のおはなしを受け取ってほしいです。