「海へいった話」 みんなの声

のばらの村のシリーズは小宮由さんの新訳が出ていますが、以前に岸田衿子の訳で読み始めたので続けて読んでいます。
船で川を下って海まで行く4人（匹）のうち、プリムローズとウィルフレッドは子どもで、ダスティとポピーは大人（若者？）ということに気づいたのは途中でした。
それでもとても面白いお話です。
船の断面図で船室をのぞいたり、ソルトアップルさんの砂丘の家の地下室を見たりするのも楽しかったです。

「のばらの村のものがたりシリーズ」は、ストーリーも楽しいですが、細部まで描写された美しいイラストが本当に魅力的な素敵なシリーズ絵本です。
こちらの「海へいった話」は、ドキドキわくわくです。
そして、青い空に白い雲に壮大な海。
まさに夏にぴったりな絵本です。

幼い頃に読んだ「のばらの村のものがたり」のお話し。
私はこの絵本の挿絵が大好きでした。
やさしい色合い、アンティークな可愛らしい服を着たネズミ達。そして細部に渡って描かれたお家や森や木の実。
絵を見ているだけでふんわりとしたやさしい感覚になる絵本です。

子ねずみのプリムローズが村の仲間と一緒に船に乗って蓄えの無くなってしまった『塩』を探しに船に乗って冒険旅行に出掛けます。
冒険旅行といっても読んでいるとドキドキ・ワクワクよりも、ほんのり・にこにこっとした気分にさせられるお話しです。

挿絵が細部まで細かく描かれていて、眺めているだけでも楽しい一冊。
冒険旅行にでる船の内部や、海辺のねずみが家にしている砂丘の迷路のようなトンネル内部の様子が非常に細かく描かれていて、自分が実際に探検しているような気分にさせてくれます。
お話ももちろん楽しく、一回はお話をじっくり読んで、二回目以降は挿絵をじっくり眺めながらと、何度でも読み返してみたくなる本です。