建築家という職業、スケールが大きく、夢があって素敵だなと憧れます。
偉大な建築家、フランク・ロイド・ライト。彼が天職とも言えるこの職業についたのは、お母さんの導きと自然とのふれあいがあったからだとか。母は偉大なり、と感じました。
ロイドは積み木の形、積み木でつくる形、そして自然の中の様々な形を通して「形の中に形が隠れている」ことや「形の美しさ」を実感していき、自分でも形ある建物を建ててみたくなります。
「形の中の形」って、どこかで同じようなことを聞いたなぁ〜と記憶をたどってみたら、北斎の絵の描き方がそうでした。天才が物事を突き詰めていくと同じようなことに行きつくのでしょうか。ロイドの仕事部屋に、北斎ではありませんが浮世絵が飾られているのも興味深いです。
温かみを感じるこの絵本には、ロイドへの愛と尊敬を感じます。表紙をあけてまず目に入る見返しの絵から嬉しい気持ちになります。そして、絵の中にロイドの様々な建築物が溶け込むように描かれているのが面白いです。ロイドが自然の中に溶け込むように建物を作ったように・・・。