編集部のあとがきに書いてある通りの感想を持ちました。確かに、このシリーズ4作の中では一番時代遅れな印象です。しかし、自分の周囲ではあまり考えられなくとも、広く辺りを見回すと、現実には女性の地位がこの本が最初に書かれた40年ほど前からそう変わっていないのではと思い知らされることもあります。そう考えると、今でもこの本が私たちに訴えかけてくるものは軽視できないと思います。
巻末コラムにある通り、女性差別を男性差別とすり替え、両性を分断・対立させることは最も避けなければならないことです。コラムのラストに書かれている素晴らしいメッセージを、次代を担う子どもたちがキャッチしてくれるといいなあ。
4作とも復刊に伴い、絵は新しく描かれていますが、どれも秀逸です。この本の画家紹介の文章には笑ってしまいました。『カーマスートラ』の挿絵を描かれたというのは納得。きっと洗練されたカーマスートラでしょうね…