卒業を迎える6年生へのはなむけに読む絵本を探している時、たまたま図書館の新刊コーナーで見つけました。
まず、細かく描かれた美しい絵が目につきます。
画家はパリのイラストレーターだそう。独特の世界観で、魅力的です。
ストーリーも、初めは悲しいお話かと思いきや、希望に満ちた明るい展開で、これから巣立つ6年生に贈るのにぴったりだと思いました。
冒頭で、「あなたは木の耳を食べたことがありますか。」という文が独立して書かれているのが、子どもには分かりにくいかもしれません。
私は大人なのでぱらぱらっと見ただけで、「木の耳」つまり、古木に生えるキノコを木の耳に例えていて、古木になると「耳」が生えるから、皆の声が聞こえるようになるという話なのかな、と推測できましたが…
ちゃんとあとがきに中国語でキクラゲのことを「木耳(ムーアル)」というと説明が書かれています。
しかし、本文中ではそのような内容に全く触れられておらず、「木の耳を食べたことがありますか」というある意味衝撃的な文だけがぽつんと書かれているので、読む前にキクラゲの解説を少し入れてから読むと良いかもしれません。
中国絵本館シリーズ2作目ということですが、1作目も探して読みたくなりました。