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はるかな湖」 みんなの声

はるかな湖 作・絵:アレン・セイ
訳:椎名 誠
出版社:徳間書店 徳間書店の特集ページがあります!
税込価格:\1,760
発行日:1999年
ISBN:9784198609856
評価スコア 4.38
評価ランキング 14,310
みんなの声 総数 7
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  • 普段はあまりしゃべらないお父さんとその息子。
    ある日、お父さんが息子をハイキングへ連れ出します。

    誰もいない二人だけの湖を探して・・

    昔、お父さんもそのお父さんに連れられて二人だけの秘密の湖をみつけたそうです。
    川を渡り、山をのぼり、森を抜け、観光地化していない二人だけの場所をさがす数日の旅。

    静かに、けど雄大に、父と子を包み込むストーリー、自然。

    父と息子の絆の深まり、二人だけの湖をテーマにした物語です。


    原作の題名は”THE LOST LAKE” 。
    意訳して、「未開の湖」「(父のおじいさんとの記憶の中にある)失われた湖」ともできるでしょうか。
    作家のアレンセイさんは、日系人のようで、
    この絵本も、日本人っぽい登場人物の輪郭が物語の静かさや芯の強さをまたそっと足している気がします。

    投稿日:2013/11/29

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  • お父さん

    お父さんと息子の思い出ってとても貴重なものだと改めて思いました。

    普段よりお父さんと息子の距離がぐっと近づいた感じがよく分かりました。息子にとっては普段は無口なお父さんでも、違う一面と触れ合うことでお父さんを見る目が変わってくるんじゃないかなぁと思いました。

    男の子って小さい時は甘えん坊でどちらかというと母親にべったりだけど、いつかお父さんと男同士の話をしたりする日がくるんだろうなぁと思うと寂しいような嬉しいような。

    とても素敵な絵本でした。

    投稿日:2010/08/14

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  • 静かな会話

    • 花ぶらんこさん
    • 30代
    • ママ
    • 大分県
    • 男の子11歳、女の子9歳

    この父子は普段離れて暮らしてるのかな?
    夏休みに父親を訪ねたはいいが、仕事ばっかりで
    会話が無くてとってもつまんなくなってしまった男の子。
    でもこのギクシャクしたような父子が
    キャンプでの経験を通して
    少しづつ溶けていく様子は静かな感動でした。
    きっと、このお父さんだってどうしたものかって思っていたのかな?
    親の気持ちもわかるし、この男の子の淋しさも分かる...。
    父親が子供の時見つけたという湖を探しは
    この父子にとっての一生に残るジャーニーなのです。
    こういう父親、淋しいかもしれないけど不器用だって
    いいんだと思います。それでも子供との共用できる時間を
    模索するだけでもそれはきっと濃い貴重な時間に変わるはずですから。

    投稿日:2007/06/23

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  • 父と子の心の触れ合い

    • 金のりんごさん
    • 40代
    • ママ
    • 神奈川県
    • 女の子12歳、男の子9歳、男の子7歳

    普段あまり接点がなく、会話もほとんどない父と子の心の触れ合いのお話です。
    父と子って、どうしても母と子の様に、密着して心地よい関係になることはできません。
    でも、同じ体験をして、運命共同体となることで、母と子とは別の強い絆を生むことができます。
    このお話の父と子は、一緒に山を登り、キャンプをすることでお互いの距離を縮め、強い絆で結ばれた親子になっていくのです。
    二人が心をひとつにしてたどり着いた湖の絵が美しく、感動的でもあります。
    父と子の心が寄り添っていく様が丁寧に描かれた素敵な絵本です。

    投稿日:2007/04/08

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  • 夏にぴったりな1冊。

    夏休みにぴったりの爽やかで温かい絵本です。
    父子の心のふれあいと大自然の光景が、読み手の気持ちをすっとさせてくれます。
    こういう大自然に行くと、日常の些細な悩みなんて本当に小さなことに思えてくるのだろうなぁ。
    イラストも美しい絵本でした。

    投稿日:2021/08/15

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  • 父の背中を見て育ったとかよく耳にします。
     それって、実はそんな大げさなものではなく、日常のなにげない父の姿に教えられるということかと思います。
     ただ、背中は後ろにあります。目に見えない後ろにあるからそれはあまり目にしないものなのかもしれません。

     日本で生まれた日系アメリカ人の絵本作家アレン・セイが1999年の発表したこの絵本を読んでいても、主人公の少年の父親が少年に見せるのは、普段少年が目にしない姿でした。
     冒頭、「夏やすみにとうさんの家へ遊びにいった。」という一文があります。
     これはもしかしたら、少年は日常では父と離れた生活をしていることを意味しています。
     単身赴任でしょうか、両親の離婚でしょうか。
     なので、少年は余計に父のことがわかりません。
     ある時、父が少年をキャンプに連れ出してくれます。
     少年が退屈まぎれに部屋の壁に貼った山や川の写真を見たからです。
     ここから、一気に少年と父の距離が縮まります。
     山道を歩くたくましい父。父が子どもの頃に遊んだ秘密の湖。(もっとも、ここは今ではすっかり観光地されていて二人はもっと山深い湖を目指します)
     キャンプをしながら料理をつくってくれる父。
     父にとってはいつもと変わらないそんな姿が、少年には新鮮に見えます。

     父の背中とはきっとそういう普段目にしないもの。
     だから、子どもにとってはとても貴重なものになるのでしょう。
     こういう父と息子の物語に、やはり椎名誠さんがよく似合います。

    投稿日:2021/07/04

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  • 高学年のための本

    クラスで読み聞かせをしても、高学年ともなると反応がつかみにくい。
    高学年のためには、どんな本を準備すれば良いか、サークルのリーダーに相談して、リストをもらいました。
    この本はその中の1冊。
    夏休みに父さんの家に、遊びに行った少年。仕事ばかりの父親。
    そんな、お父さんがひみつの湖に連れて行ってくれる。
    湖は、いつの間にか観光地。さらに自分たちの秘密の湖を目指して…。

    きれいな絵と、男どうしの心の通い合い。
    でも、読み聞かせには少し難しくて、教室では何度か詰まってしまいました。
    先生は、「絵が写真のようにきれいですね」と言ってくれたけど、フォローになっていない。
    6年生になると、この話をどのように聞くのだろうか。

    観光地化していく自然?
    親子の絆?

    息子が質問したのは、「どうしてお父さん一人で暮らしているの?」でした。

    評価を高められなかったのは、自分が充分に読みこなしていなかったからと、反省。

    貴重な経験となりました。

    投稿日:2009/01/30

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