見返しにも扉絵にも、退屈そうな10歳前後の双子の男の子たちが描かれています。
遊べるものはもう遊び尽くしたという感じ。
「なにかしなさいよ!たいくつだなんて、なにいってるの!」と忙しそうなおかあさんの叱責で、外へ出た双子。
納屋に行き、何かを作る事に……。
大きなプロペラが目に留まり、遠大な計画が…。
材料は、手近なところから調達し、作り方のヒントになる本を読み、ずんずんずんずん進みます。
ページを捲る毎にあっけにとられる制作のプロセス。
完成形が想像できる段階で、「え゛〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
そして、試運転で大爆笑。
復元作業で、改めて「そうかここに使ったのか〜」と前へページを戻す息子。
「たいした、むすこたちだ!」
「りこうよねえ!」
の両親の会話に、私も「ほんと!」と同感でした。
退屈結構!
退屈こそ、こどもたちの可能性を伸ばしてくれる宝物なのかもしれませんね。
出来合いの遊具を与えるばかりじゃ、想像力も創造力も花開かない。
「よしっ、書籍類以外を一時撤去してみようか!」とこの作品を読み大爆笑の夫の感化された一言に、私はまた大笑い。
それにしても、ラストの彼らの部屋に貼られているスペースシャトルの写真が不気味ですねぇ〜。
次回作は、……(笑)。