「ぼくは弟とあるいた」の続編です。
2007年に出ていますが、なんと、今までナビでこの絵本の感想を書いた方がいなかったようです。
小林豊さんの作品だし、有名なシリーズの1作なので、てっきり誰か感想を書いていると思ってました。
(そういう私も、続編を読んだのは今頃ですが……)
「ぼくは弟と…」の前作はおじいちゃんの家までの道のり。
今回は守ってくれていたおじいちゃんが亡くなり、戦争も終わったはずなのに、戦後の混乱で両親との連絡が途絶えた兄弟が、自分たちの稼ぎで両親のもとへ帰る話でした。
“お兄ちゃん”は偉い!
本当はおじいちゃんが亡くなってからとっても不安だった朗に、物語の中で一度も涙を見せないんです。常に弟のエルタンを思っているお兄ちゃんにエールを送りたくなります。
もし、そういう時間をとってもらえるなら、連続で同じクライスにこのシリーズを読んでみたいです。小学校の4年生以上なら「戦争」の悲惨さは直接的には分からなくても、子どもたちだけで生きていこうとする前向きな生き方や大変さは、感覚で理解できる内容だと思います。