「かさこじぞう」 みんなの声

娘に昔話をと思い、絵がやさしくてわかりやすそうだったので選びました。
いつも読んであげているのとは時代が違うので、最後までちゃんときいてくれるかな？と不安でしたがわかりやすい絵とおじぞうさんもよくみているので、ずっと聞いていてくれました。
おじぞうさんが米俵などを運んでいるところが大好きで、そのページを開いては、よいさ、よいさと掛け声を言っています。
今は話の中で何を読み取ったらいいのかわからないと思いますが、昔話はこれからもどんどん読ませていきたいなと思いました。

誰もが知っている昔話です。介護施設で読んできました。
おじいちゃん、おばあちゃんがたくさん入所しています。
冷暖房完備で外出することもほとんどないので、できるだけ
季節を感じてもらえる本を持参して披露します。
もちろん、この絵本は年末１２／２８に読みました。
おじぞうさまの頭の雪をはらって傘をかぶせて、
「これで　もうだいじょうぶ」という場面では、
みなさん目を細めてウンウンとうなづかれ、
「今ごろは、おじぞうさまも　ぬくうござるよ」の場面では
微笑ましい雰囲気が施設全体にながれました。
私もみなさんの表情を見てホッと心がなごむひとときでした。
結末をご存知だから安心して聞いてくれていたのかも。

いろいろな「かさじぞう」のお話がありますが、おはなしの口調が優しく、個人的にとても読みやすいんです。今風の可愛い絵や読みやすいお話も好きですが、気持ちを込めて読むのにはおすすめできる絵本です。同じ昔話でも絵本によってそれぞれのよさがあるので比べるの楽しいです。

小学校の国語の教科書にも出てくる有名なお話です。幼児は絵からの情報が大切だと思うので、こちらの絵本のイラストは幼児にもストーリーが伝わりやすく、オススメだと思います。名作だからこそ、端折っていないストーリーと絵で正しく理解してほしいと思いました。

寒さが本格的に厳しくなると、このお話に出てくる老夫婦の優しさが本当に身にしみます。夫婦は鏡とはよく言ったもので、この老夫婦の愚かなまでの人の良さが絵から滲み出ています。巻末の西本先生の解説も素晴らしい。今年最後に自分自身の行動を振り返るきっかけとなりました。

御馴染みの昔話ですが、とても暖かくておじいさんやおばあさんのやさしさにふれるこができるので安心して孫に読み聞かせられます。「かさこじぞう」と、「こ」が入ることで、ニュアンスがもっと優しく感じられるし、親しみが感じられました。