白い犬と小鳥が可愛らしい、優しい緑色の表紙。
そして詩的で美しいタイトル。
初版から40年以上も経っているとは思えない、それでいて静かな時の流れを感じさせる素敵な絵本でした。
葉祥明さんの絵本は、どの作品も色彩が美しく、眺めているだけで癒されます。
特にこの作品では、緑と白が印象的で、まるでオアシスのようです。
文字の配置も素晴らしいですね。
最初の「ベンチ ベンチ ぼくのベンチ」では、姿は描かれていないけれど、ジェイクが遠くから駆けてくるのが分かります。
小鳥の仲間が現れる場面では、まるで右のページの絵から音が聞こえてくるかのような錯覚に陥りました。
また小鳥に会えるといいね。またぼくの白いベンチに止まってくれると素敵だね。
読み終えて、静かで優しい、あたたかい気持ちになりました。