「抱っこして!」比較的言葉が早く、おしゃべりな三歳の息子が度々私に求めてくる。身体の甘えは受け止めてあげましょう、なんて分かってはいるけど日々の忙しさと兄弟との兼ね合いで、悪いと思いつつ負担に感じてしまう。生後4ヶ月、真夏の6畳間で寝っ転がりながらこの本を読み聞かせ、早く息子の口から抱っこして!という言葉を聞きたいなんて思ったなぁと、散らかった部屋で久々に手に取り思い出した。
わたしのワンピースでお馴染みのウサギから始まり、子供達が理解しやすい動物の赤ちゃん達が、大好きなお母さんとコミュニケーションを取っていく。最後のななこちゃんを抱っこするお母さんのセリフが、短くも安心感を感じさせてくれる表現で、余裕のなさを後悔する親心を抱っこしてくれる気がする。大切な自分の立場はいくつもあるけれど、子供達にとって私が親であり安心を与えられる存在なんだと再確認させてくれる、赤ちゃんと大人の絵本。