五味太郎さんのこれはリシーズの一冊。
うみを泳ぐ小魚が主人公です。
「なにしろひろい
すれちがってもきづかない」
というような成る程と頷けるようなフレーズが続きます。
こうしたフレーズは、五味太郎さんの真骨頂といったところでしょうか。
そうして辿り着いたのが海岸で、小魚の一言がたまりません。
「ここがうみのはじっこかな!
ここがうみのはじまりかな!」
今まで宇宙のはてがあるかって考えたことがあっても、うみについては考えたことがなかったのですが、小魚にとっては、まさにうみはそれだけ大きいものなのでしょう。
五味さんの特徴である青緑、緑といった色が、実にうみの色にあっていて、綺麗な絵本として仕上がっています。
もちろん、幼児向けの絵本なのですが、大人が読んでもホットさせてくれる絵本だと思います。