「ぼくがおおきくなったらね」 みんなの声

動物たちが、背比べをしながら、大きくなったらどんなことをしたいか、話しています。
バッタは、広い草原を思い切り跳びたい、今の100倍くらい。
と言いながら、大きくなる頃、広い原っぱはある？
と少し心配になります。
トガリネズミや、りす、くま…
どの動物たちも、大きな夢を持って、でも、ちょっと心配になって、そして体操…

そこで、出てきた男の子の夢は、なんて素敵なんでしょう。
こんな気持ちをいつまでも忘れない子どもでいてくれたら、みんなが幸せになるんだけどなと思うことでした。
幸せな未来に向かって、成長するために必要なことを改めて考えることができました。

みんな大きくなったら何をしたい？
そんな言葉を投げかけながら、すくすく体操を楽しんでいたら、趣向が途中で様変わりしてしまったので、ちょっと面食らいました。
ロボットやかめのすくすく体操も見たかったですね。

僕じゃなければできないことって何だろう？
その返しは「君じゃなくてもできる」ではなくて、「僕じゃなくてもできる」としないと、僕の独自性が失われてしまうような気がしました。

大きくなったらみんなを守ること？
いきなり子どもに、大人の願望を押しつけてはだめでしょう。
子どもたちは、それぞれに夢をみながら大きくなっていくんだよな。

ちょっとチグハグな読後感です。

みんな、すくすく元気に育ってねと、願いたくなるお話です。
”ゆうたといばりいぬ”シリーズのきたやまようこさんの作品です。
きたやまさんの絵本は、どれも動物と子どもへの愛情に満ちていて大好きです！この本もやはり、こころが暖かくなる1冊でした。

このお話は、自分たちの未来を案じる動物たちが男の子に大人になったら自分たちを守ってとお願いしているお話でした。動物たちは自分たちが大きくなったら、いろいろしたいことを夢見ているのですが、自分たちの環境が残っているか不安になっていました。本当の世界でも環境問題があるので、この絵本を読んで心を打たれました。

「大きくなったら・・・」
やりたいことが、みんなたくさんあるのでしょう。
でも、「出来るかな？」と不安にもなりますよね。
自然環境を守っていくことが、大切だとわかると思います。
「大きくなったら」もいいですが、ちょっとした心がけは、今すぐにでもできるんだよ、ということが書かれていると、もっと良かったのにな。

「ゆうたくんちのいばりいぬ」のきたやまようさんだけあって動物のことを知り尽くして愛情がいっぱいある絵本だと思いました。主人公の僕の将来の夢が、「早く皆を守れるように。」だったことに感心しました。動物たちの、「すくすく体操」が微笑ましくて笑えました。にこやかに楽しくすくすく体操をしているのがよかったです。

動物たちが背比べをしながら、「おおきくなったら・・・」と夢の話をしています。
それぞれに、大きな大きな、素敵な夢。

だけど続くのは、「でも・・・」。

大きくなっても広い草原あるかな？静かな森はあるかな？
こういう展開だったのかと、驚くと同時に、胸にずんときます。

そして男の子もいっぱいいっぱい考えて、導き出した夢。
なんて素敵なんでしょう。
その上で、早く大きくなれるよう必死に頑張ってる。
そう、みんなを守れるように。

我が子にもこんなキレイな心を持った子になってほしいなって、願わずにはいられません。

かわいらしい動物たちや
ロボットが将来の夢を語ります。

すくすく体操がとってもかわいいです。

「でも、」
に続く文章がさり気なく、グっときます。
将来こういう風にしたい（なりたい）と夢を語る動物たち
でも、その頃まで今の自然があるのだろうか。

環境問題について訴えている絵本だと思いましたけど
主人公である「ぼく」が
大きくなったら・・・と考えをめぐらして
「ぼくたちをまもること」と決断する、
そのために、いっぱいご飯を食べて元気にすごす・・・
そういう流れはとてもステキだなぁと思いました。

小さいお子さんはすくすく体操で楽しく絵本が読めるし
もう少し大きいお子さんには
マジメな環境問題について考えるきっかけになると思います。

最後のページ、
みんなを背負っている「ぼく」のセリフで
「お、おもい・・・」っていうのが
どうしようもないくらい、カワイイのが印象的です♪

たとえば20年後、私は何をしているかしら？
普通に歳をとって、それなりに働いて、たまには旅行に行って・・・と平凡な生活を送っていると思う。
でも、その20年後は今の状態で考えたものだ。
20年後も、今のように家族全員健康だろうか、空は澄んでいるだろうか。
この絵本の主人公のぼくは、大きくなったら、大きくなったぼくたちを守ろうと言う。
そうだね、私達が今、子供をいろんなことから守って大切に育てているように、今度は自分達も守って、自分達の環境も守っていかなくちゃね。
そんなことを考えさせられえました。
途中にある、動物達のすくすくたいそうがとっても可愛いですよ。
子供達もウケていました。

動物たちが大きくなりたくて、すくすくたいそうをしているのがおもしろかったです。みんなの夢は、ほほえましいけれど、地球の未来に対する心配もあります。そしてぼくは、おおきくなったら「ぼくにしかできないことって　なにかな」と考えている表情がいいなと思いました。

大きな木に登ることや大きなプリンを食べること、大きな宝物を見つけること、というのはなにか象徴的だなと思いました。