春の彼岸が過ぎると寒さが和らぎ暖かくなってきたと感じるものだけど、
今年はまだまだ寒い日が続いています。
こんな時に思い出したのがこの絵本。
3月なのに珍しく雪が降った日のお話。
ゆげで曇っている窓ガラスを、人差し指の先で、
くいくいくい。
こすったところから、真っ白な庭が見えて、
知らない女の子がふたり、庭の片隅の木の下に。
「わたし」がふたりを家に迎え入れると…
幻想的で素敵なお話でした。
女の子たちは、思ってもいない季節外れの雪と寒さで困ってしまったのでしょうね。
女の子たちが見せてくれた くもりガラスの向こう側の世界は、
きっと「わたし」に優しくしてもらったお礼かもしれない。
あるいは、女の子たちも春を待ち望んでいるのかも。
お母さんが生けたのかな。
居間や玄関に飾られていた色鮮やかな花々の花瓶や庭に咲いている植木鉢の花。
寒々しい季節でも、花があるだけで暖かく感じられますね。
春を待ち望む今の季節にぴったりな絵本です。