ディック・ブルーナと言えば、ミッフィーでつとに知られています。
赤、青、黄、白を基調に黒で縁取りした絵は、くっきりしていて、赤ちゃんでも理解し易いもの。
しかも、絵も極限までデフォルトしていますから、人気があるのも頷けます。
今回の作品も絵だけ見ると、実に素晴らしいです。
アヒルの赤ちゃんが、卵の殻を頭にのっけている姿なんて、そのバランス感覚といい、姿形といい絶妙としか言いようがありません。
それに比べるとストーリーは、あまり頂けません。
落ちていた卵からアヒルが誕生するというのが主で、それに絡んで動物達が登場するのですが、0歳からを対象にしているのに、文章量が多すぎです。
正直言って、話を聞くことなく絵を眺めているだけではないでしょうか?
それを補い余るくらい絵が魅力的な作品と言えると思います。