2004年刊行。理由は不明だが、突然、逆立ちしたくなったくまくんは、逆立ちをした。くまではなく、まくくんになった。友達が次々訪れて、彼らも逆立ちしてみるが…
なんだかわからないけど、深いテーマを含んでいる気がしてしまった。
くまくんは、まくくんになって、名前としてはまあまあだったが、
友達はりす、とら、かば…などで、よく考えなくても、オチがわかりそうな展開に。
だが、彼らは上品で、思慮深いので、言葉を選び、対話も至って和やかで平和的にふるまった。それぞれの実年齢は不明だが、そこそこ大人な対応をして、一人一人が自分の名前、存在意義、信念や将来などを、この後熟考したと思われる。(ページの外で)
他人を気づつけない配慮を学ぶべきか?
自分は自分であり、別に変わったことをしなくてもいいということを学ぶべきか?
他人の羨ましがっても、それが自分にも有効かどうかはわからないと学ぶべきか?
そもそも、なぜくまくんは逆立ちしようと思い立ったのか?
いろんな意味で読後の余韻を楽しめる一冊。
へそ曲がりの大人が読んでも、充分楽しめた。
余分なものをそぎ落とし、分かりやすくした「何かの真理」があるような気がしている。