主人公のポコおじさんは、毎日おいしいごちそうを食べていました。毎日食べるので、この世の中で食べたことのないごちそうなんてありませんでした。
そんなポコおじさんの家に、一人の男の人がやってきました。
そして言うのです。
「そらまめはいりませんか?」
最初はいらないと言ったポコおじさんでしたが、トランクにまるまる入っている大きなそらまめを見て、食べたくてしょうがなくなり、買ってしまいました。
茹でて食べたそらまめは、おいしくておいしくてたまりません。
でも、食べ終わったとたん、左足がにょきにょきにょきと伸びて伸びて伸びて。
伸び続ける足は家を飛び出し林を抜け、よその家も貫いて、伸びる伸びる伸びる。
ついには街にまで伸びてしまって……。
伸びるのは足だけかと思ったら、パジャマもいっしょに伸びるのですね。
誰にも解決できないと悩んでいたところに、パッと現れた一人の少女。
彼女がとても簡単な方法で解決したのを見て、やっぱり無垢な子どもにはかなわないと思いました。
とてもテンポの良い絵本です。
小学校中学年までのお子さんに良いのではないかと思います。