作者はイタリア・ボローニャ国際絵本原画展で入選したこともある方だそうで、とても魅力的で個性的な絵でした。
この作品は描かれている人物や物がすごく立体的に見えるのですが、
これはただのコンピュータ処理ではなくて、最初から紙の上にパーツパーツで絵を貼っているのでしょうか。
途中空中ブランコをしている男性のタマゴが、落ちてしまい、頭のところが少し欠けてしまうのですが、その時
「いや〜、ふろに はいっておいて よかったぜ。
すっかり ゆでたまごに なっちまった。」
というセリフがなかなかよかったですね〜。それによく観察して読んでみると、この空中ブランコの乗り手さんは、相棒の女性のタマゴが奥さんで、可愛い息子(?)もいる設定になっているのが、端々に描かれているのが見えました。
こんなふうに変に説明的な文を入れずに、物語の中の設定が見えるところが楽しかったです。
こういう風に分以外の部分をじっくり見て楽しめる作品は、読み聞かせに使うより、ブックトークとして紹介する方がいいかな〜と、思いました。