「ぐりとぐら」50周年の記念に、自分自身のために購入した限定セット。
これから先もずっと手元に置いておきたくて・・・。
「ぐりとぐら」は、いつも娘の成長と共にありました。
中でも、「手のひらサイズ」のシリーズには、娘といっしょに旅した空の思い出がいっぱい。
娘が小さかった頃は、本当に里帰りが大変で、気の遠くなるような時間を、機内でどうやって過ごそうかと、毎回心配と不安を募らせていました。
日本までの道のりの遠かったこと!
けれども、泣いたり、ぐずったりすることもなく、テレビやおもちゃに頼ることもなく、楽しい空の旅を続けられたのは、「ぐりとぐら」のお陰です。
初めての里帰りは、まだ生後間もない頃。当時は、詩のように流れるリズムを楽しみながら、子守唄代わりに聞かせてあげました。
2歳から3歳になると、「ぐりとぐらの1.2.3」や「ぐりとぐらのあいうえお」を、
1冊丸ごと暗唱して、自分でページをめくりながら、歌うように読んでいました。
「なぞなぞえほん」のおもしろさがわかってきたのは、4,5才のころ頃だったでしょうか。答えを考えるのが楽しくて、長旅でも飽きることはありませんでした。
このシリーズの絵本を手にとって、真っ先に思い出すのが、娘の小さな手です。
「手のひらサイズ」とは言っても、娘が持つと、普通サイズの絵本のように見えました。
それがいつのまにか、娘の手のひらも、絵本の大きさを超え、数年前、小さな指で「1,2,3・・・」と数えた、ぐりとぐらやその仲間たちの顔だけが、変わらずに今も絵本の中にあります。
もう1度、聞きたいな、舌足らずな、かわいらしい声で読む「ぐりとぐら」の暗唱を。
思い出の絵本は、数限りなくあるけれど、「ぐりとぐら」はまさしく子ども時代の最も輝いた思い出を彩る絵本の代表です。
ただただ懐かしくて、温かくて、いつも心の真ん中にある幼少期の思い出を、そっと真綿で包み込んでくれるような存在。
それが「ぐりとぐら」の絵本の数々です。