表紙をめくったら(表紙の裏)、いきなりアリのように小さな手書きメモとスケッチがびっしり!フィールドワークでこれだけ綿密な記録を取るということに、まず感動です。そして最初の見開きは、著者の自宅?の仕事場です。絵を描いている筆者の周囲に、ありとあらゆる画材、顕微鏡、標本、カメラ、そして自転車……。こんな人がこの本を描いているのか、と、また感心してしまいます。あとは、コスタリカへジャングルの観察の旅に出発。これまた持っていく荷物一式の絵から、途中で見たオポッサムの死骸、宿泊施設の料理まで、細かく描かれていて、まるで自分が旅をしているような気分になります。私的には、グリーンイグアナの絵が一番迫力があるかな。あとがきにあるように、こういったジャングルの大切さ、貴重さを訴えたいという著者の気持ちが、切々と伝わってきます。40ページほどの絵本ですが、価値は図鑑1冊ぶんぐらいあると思います。