20代のころ、ヘンリー・デイビット・ソローの「森の生活-」という本を読みました。
ヘンリー・デイビット・ソローは、消費社会であり、人間らしさを失った都会での生活に見切りをつけ、たった一人、田舎で自給自足的な生活を始めた人です。
小さな家を建て、畑を作り、池に魚をとりにく。
彼の森の中での生活が書かれています。
100年以上前に書かれた本なのに、現代において書かれた本かと思うような内容に驚きました。
ただし、本は分厚く、訳が難解で、たびたび挫折し、読み終わるのに何年もかかりました。読み終わった後も、彼の言いたかったことをどこまで理解できたか、自分自身が不明です。
さて、「ヘンリー いえをたてる」は、そのヘンリーをモデルにした話だそうです。
図書館でたまたま見つけ、気になって借りてみました。
ヘンリーは森の中に小さな家を建てます。
とてもとても小さな家ですが、「とても小さい」という友人に、部屋自体が森や池につながっているからとても広いのだと言います。
人の生活は、自然とともにあるのだと思います。
でも、人はそのことを忘れがちで、自分だけの小さな空間を必死になって確保しようとしています。
ヘンリーのように生きられたら、どんなに自由でしょう。
でも。4歳の子どもには難しかったかな。
真の意味が理解できるのは、いつのことでしょうか。
中学生、高校生くらいからでしょうか。