モノクロで描かれたオールズバーグ初期の作品との事なので、「さあ、犬になるんだ」や「まさ夢いちじく」から見ると緻密さはないかなという印象を受けます。
でもそこはさずがにオールズバーグ。
そこにある世界の名所はいきいきと描かれ、絵葉書では見ることのできないアングルに感心します。
マーガレットと野球の約束をして別れ、家で地理の勉強をしながら眠りをしていたベンは、外の変化に気付いて目を覚ますと、そこは海?
家ごと流され流されて世界を回ります。
マーガレットに起こされ、夢と気付いたベンでしたが、彼女の口から出た言葉にベンはにやり。
読み終えた後、またページをめくり直して見ること間違いなし。
多数ある作品の中でも、あまり考え込まずに読める作品だと思いますが、中心のページは挿絵のみである事、派手さや盛り上がりのある筋ではないので、高学年向きでしょうか。