稲田和子さんがおはなしの再話を書かれています。
ところどころで使われているお国言葉から考えて、
越後(新潟)辺りの「三枚のお札」類似系の再話みたいですね。
具体的にどこのあたりの昔話なのか、作品の後書きとかに書いてあれば、読み手としてすごく助かるのですが、こういう昔話を扱った本としては珍しく、そういうことは書かれていませんでした。
よく見聞きする「三枚のお札」のおはなしと大きく違うところは、和尚さんがお札をくれたのではなく、「便所の神様」が3つの玉をくれたこと。
あとは登場したおばばの描写が結構細かいところでしょうか。
確かにこんな気持ちの悪いところさっさと逃げたしたくなるなと、思いましたもん。
太田大八さんの挿絵なので、昔話絵本としては安心して楽しめるし、見ごたえがあります。