「かとりせんこう」 ママの声

蚊取り線香の煙で「蚊」だけでなく、いろいろなものが落ちてしまうとても不思議なお話でした。

大人にはいまいちよくわからない魅力が子どもにはあったようです。
娘はしっかりと、この絵本に心をつかまれていました。

かとりせんこうのけむりって、ほんとに強力です。
音にしたら「もんもん」っていうのもよくわかる。
ぽとんぽとんって次々といろんなものが落ちてしまうのも
わかります。開放感のない部屋でつけていると、喉が痛くなって
きますし。
消える時の、あの、じゅっ、がいいですね。

背表紙にひかれてどんなのかなと思いパラパラめくったら面白すぎて何度も見てしまいました。
子どもが好きそうな内容だったので、読んでみたら？と渡したところ速攻ではまり、何度も何度も読み返しています。

かとりせんこうのけむりで蚊だけでなく、おじさんのメガネ、ヒゲ、浴衣のもよう、ゆうれい、まじょなどいろんなものが落ちてきて楽しかったです。
最後に月の涙でジュッとかとりせんこうが消えるところが音が想像でき視覚だけではなく聴覚も楽しめました。

田島征三さんが描く蚊取り線香、表紙からその気迫が感じられます。
蚊取り線香がたかれ、煙が満ち、蚊が落ちる様子が描かれます。
「ぽとん」という擬音が妙に響きます。
その響きに気づいた時、事態は意外な方向へ。
その「ぽとん」の威力に、あとはただただ唖然とするだけ。
どうにかしなくちゃ。
ええ、どうにかなるのです。
そもそも、蚊取り線香自体が、シュールな存在ということに気づいてしまいました。
このシュールさ、ブラックユーモアは、小学生以上くらいからでないと難しいかもしれませんね。

今年の夏、図書館に置かれていたので借りてきました。
夏向けの絵本だし、ちょうどいいなと思ったので。

ただちょっとしぶかった・・・。
なんというか、「わび・さび」という感じの絵本でして、４歳の子どもにはおもしろさが伝わりにくかったです。
もう少し動きがある絵本だとよかったのですが。

２００９年７月「こどものとも」発行の作品が、このような形になったんですね。
表紙絵の燻煙式渦巻き型の蚊取り線香が、とても懐かしくて開きました。

見返しから、蚊が飛んでいます。羽音も聞こえて来そうです。
扉絵で焚かれた線香の煙が、次見開きへ。
案の定、蚊が落ちています。
けむりが　もんもん　　　かが　ぽとん
ぽとんっていう音が、なんかいいなぁ〜、なんて思いながら先を進むと、ぽとんの数が増えて行き、さらにお花が、・・・・・・。
確かにあの匂いは、むせるような息苦しさもあるから、お花も時にはね〜なんて、次を開いて、えっ？えっ？え〜〜〜？でした。

もう、こうなれば、お話の中に取り込まれてしまいます。
どんどんお話の世界が広がって、最後の締めがお見事でした。

新学期の５年生のお話会で、導入に読んでみようと思います。

夏にいいかと思って読んでみました。
うちの子たちはこのタイプのかとりせんこうって知らないかも（うちでは使っていないので）。
かとりせんこうで落ちるのは蚊ばかりではありません（笑）。
新聞の字が落ちたり、幽霊が落ちたり。面白い発想だなーと思いました。

我が家でも夏には欠かせない「かとりせんこう」。それが、こんなに楽しい絵本になっちゃうなんて、うれしい驚きでした。
蚊取り線香をつけると、かだけではなくて、いろんなものがぽとんと落ちちゃうなんて、なんて楽しいんでしょう。新聞から字がぽろぽろと落ちていく様子は何度見ても笑ってしまいます。
シンプルすぎる挿絵もまた、潔くて好きです。

図書館のお話会で読み聞かせしていました。

息子がツボにはまったらしく、読んでいるあいだ中ケタケタと笑いがとまらずにいました。

時計の文字盤がこぼれるシーンがお気に入りらしく、
「ね〜　じがおちちゃってるね〜」
とつっこみをいれていました。

もしかして、お月さまも・・・？とドキドキしちゃうオチもすてきです。

季節の楽しい絵本でした。

とてもシュールでナンセンスな絵本で、笑えました。文字数はとても少なく、繰り返しが多くて面白いのですが、
こういうブラック的な面白さは、あまり幼いお子さんたちより、ある程度の年齢、少なくとも小学校低学年以上のお子さんたちにお薦めしたです。
読者の年齢が図りにくいので、面白いけれども、評価はちょっと控えめにしてみました。

でも、個人的には大好きなタイプの作品です。毛とか字とかがぽろぽろ落ちてく感じが何とも言えませんでした。