包丁にスポットがあたった絵本ってあったでしょうか?
なんだかちょっと凶器にも見えてしまう包丁をあえて主人公にしてしまうというのも斬新さを感じましたが読んでみるとこの絵本はとってもハートフルな物語。
でも表紙のほうちょうさんの目つきはちょっと鋭くて、最初は怖い印象がありました。でも、そこは宮西さんの絵本らしく、とても優しく、強く、まるで生きているかのようなそんな素敵な描き方でした。
そして、毎日お料理している主婦としては、時々手抜きをしてレトルト製品を使いたくなる気持ちもわかるだけに・・
カップラーメンの気持ちも、出番がないと嘆くほうちょうさんの気持ちもどちらも共感できたりして。
そのやりとりが、ちょっと漫才のようなコントのようで楽しく読みました。
せいばいしてやる!と刺す勢いのほうちょうさんを必死に止めるまないたさんもかっこいい。
そして、そんな姿を「時代遅れだ」というカップ麺たちとの言葉のやりとり。
やっぱり手間暇かけたお料理は美味しいし、栄養満点。
でもお湯をかけて3分で出来上がるレトルトにも魅力がたっぷり。
どちらの良さも最後は再確認出来てハッピーエンドで気持ちもハッピーになれました。