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きみとぼく

きみとぼく(文溪堂)

谷口智則さん最新刊 全然違う「きみ」と「ぼく」の物語

赤いくつ」 ママの声

赤いくつ 作:アンデルセン
絵:降矢 なな
訳:岩崎 京子
出版社:女子パウロ会
税込価格:\1,430
発行日:2004年
ISBN:9784789605847
評価スコア 4.09
評価ランキング 26,933
みんなの声 総数 10
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  •  アンデルセンの作品は、「マッチ売りの少女」・「雪の女王」等、クリスマスの近いこの季節に似合うものが多いですね。
     主人公がほとんど亡くなる結末も多く、この作成当時独特のドキリとする残酷な表現も躊躇うことなく使われています。

     グリム作品のような伝承説話と言うよりは、創作作品がほとんどですが、今読み返して見ても信仰や教訓が背景に見られる作品がやはり多いと思います。
     
     足を切り落とされるという場面が嫌われるのか、この作品もしばらく出版界から遠ざけられていたのか、あまり絵本作品が見あたりません。

     降矢先生の絵で久々にこの作品に再会し、な〜るほどこういうことだったのか〜と合点がいきました。
     少女の頃の私は、クルクルクルクルまわり踊り続ける主人公に気を惹かれ、一方母はおそらく足を切り落とすシーンにドキリとしたのでしょうね。

     作品は、母親とカレーンとの悲惨な生活も靴屋に初めて恵んでもらったくつの場面も割愛され、富裕な老婆のお屋敷へ養女として入るところから始まります。
     堅信の儀式にそぐわない赤いダンス靴を、目の悪いおばあさんを欺き手に入れたカレーン。
     美しい靴を履いたカレーンは、踊る靴に魅入られ、人として自分のすべきことを忘れ、気付いた時には大切なものを失います。
     それでも、彼女を踊るよう動かしてしまう赤い靴の魔力。

     目先の楽しい事・美しいものに心奪われる事が、どんなに恐ろしく罪深い事であるかを訴えています。
     享楽や美しさを貪欲なまで追求する事が、肯定されている今のご時世では、選書する大人が手を引っ込めてしまうのかもしれません。

     しかし、あえて私は楽しく愉快で優しくてというような主人公とは異なるカレーンのような弱くて罪深い現実的な等身大の人間像の作品も多感な年頃に出会わせたいと思います。

     大人の方がご一読し、その後を決めていただければと思います。

    投稿日:2011/12/10

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    2
  • 神様への信仰心

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子12歳、女の子7歳

    岩崎京子さんも、イラストの降矢ななさんも大好きな作家さんなので、この二人がタッグを組んで作りあげたアンデルセンはどんなものなのか、とても興味がありました。

    この絵本では、カーレンが赤い靴で踊り続けるシーンや足を切り落とされるシーンを、あっけないほどサラッと流していて、むしろ「赤い靴」にかまかけて、おばあさんをみとれなかった過ちや、教会で懺悔するカーレンの心の部分を重きにおいて、「神様と信仰への想い」を深く掘り下げている作品に仕上がっていたように思いました。
    それにしても、降矢さんのイラストは素晴らしい!です。今回はいつもとちょっとタッチが違うような感じでしたが、そこがまた、アンデルセンを意識した手法に思えるほど素敵でした。
    内容が少し難しいので、小さなお子様より高学年以上の方にお勧めです。

    投稿日:2007/11/04

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    1
  • 怖い。だけど、ひきこまれる

    子どものころから好きな作品でした。幼い私にとって、赤いくつの内容は衝撃が強かったのですが、それでも好きでした。


    読み進めて記憶がよみがえってきたのですが
    主人公のカーレンは一度、暴走する赤い靴をぬぐことができているんですよね。(みんなに協力してもらって、なんとか・・・)
    そこでやめればよかったのに、どうしてまた赤い靴をはいてしまうのか・・・。
    なんだかもどかしい気持ちになりました。

    一番怖かったのは、切った足が躍りながら再び現れる場面です。不気味でした・・・。


    絵を担当されているのは降矢さん。
    とても可愛い絵だけれど、なんだか異様な感じで(カーレンが町で踊っている時に、周りの人はなぜかみんなコケシでした)
    薄気味悪さもあって、でも最後は優しくて・・・。
    いろいろな魅力がつまっていて、良かったです。

    投稿日:2017/10/16

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    0
  • 読み比べてみるのも!

    アンデルセン童話の「赤いくつ」。
    恐ろしくもあるお話です。
    有名なお話だけに,たくさんの方々が書かれて出版されているので,読み比べてみるのも面白いです。
    カーレンと赤いくつ,やっぱり怖いです。
    絵本の醍醐味ともいえるお話ですね。

    投稿日:2015/12/02

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  • 操り人形みたい

    ストーリーはかなり原作に忠実。絵はなんだか、あやつり人形や木の人形のような絵です。カーレンの足がまるで棒みたい。

    でも、内容からして、自分の意にそわないまま踊り続ける人形のような少女なので、この絵が意外にそれらしいんですね。

    とても悲しいお話ではありますが、名作でもあります。ラストにほんの少し、救いというか静謐な小平和があるのが良いです。

    うちの娘にはちょっと早かったです。5歳くらいから、かしら。

    投稿日:2011/04/13

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  • こけし?

    • ぽにょさん
    • 30代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子4歳

    娘が不思議に思ったこと。
    「糸がなくなってる!?」
    表紙と1ページ目に描かれた絵には、女の子にマリオネットの糸が付いていたのになくなっているのが不思議だった様子。
    「これなに!?」
    町の人達が『こけし』!?コレにはママも笑っちゃいました。
    そういえば、娘はこけしを見たことなかったっけ。

    『赤いくつ』のお話って、どんなだったけ?と思って図書館で借りてきたのですが、お話以外のところでも楽しんでしまいました。

    同じストーリーのお話でも、挿絵の違いで受ける印象や感じる事も変わってくるので、他の色々な方が描かれた『赤いくつ』のお話も読んでみたいと思います。

    投稿日:2009/05/05

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  • 大きいお子様に

    降矢ななさんの絵に惹かれてこの本を手にとりました。アンデルセンの名作赤い靴ははっきり言って幼稚園児の娘にはまだ早すぎたようです。宗教のこととかも全くしらないし、どうして赤い靴を教会にはいていってはいけないかとか分からないんです。だからもうちょっと大きくなってからまた読んであげたいです。でもこのおはなしはやっぱり怖かったです。

    投稿日:2007/11/24

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  • どうして、、、

    カーレンは赤い靴の誘惑に負けてしまったけれど、その代償として、自分の足を犠牲にして心から反省もしています。それなのにどうして天国に行ってしまうのでしょうか。私は宗教的なことはわからないので、どうしてこれが幸せなのかがわかりません。カーレンが牧師館で子供たちに囲まれているページがあります。子供たちは楽しそうで、まわりには美味しそうなシフォンケーキやクッキー、大きなお鍋、あたたかそうな靴下が描かれています。このページで、このお話しが終わりだったらいいのに、と思います。絵がとてもすてきです。子供は「こけし」を見つけておもしろがっていました。外国のお話しだけど、日本のこけしがなにげなくあるなんて楽しいです

    投稿日:2007/02/03

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  • アンデルセンの童話です

    • おるがんさん
    • 40代
    • ママ
    • 高知県
    • 女の子13歳、男の子11歳

    子どもの頃、このおはなしを読んで、教会とは縁がなかったので、
    なぜ悪いのかが分かりませんでした。
    でも、怖くて赤い靴を履けなかったです。

    多くの子どもたちに、アンデルセンの世界をのぞいてもらいたいです。
    「ともだちや」の降矢さんの絵は、とてもかわいらしく、楽しいです。

    投稿日:2006/10/26

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