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うさぎは、自分が小さくていつも森の動物にいじめられていたので、神様に、もっと大きくしてほしいと頼む。神様は、とらとわにとさるの皮を持ってきたら、かなえてやると言います。 うさぎは、知恵を使い3匹の皮をとり、神様のもとへ。神様は、こんなに頭のいいうさぎを大きくすれば他の動物をいじめるだろうと、耳だけを長くした。というメキシコの昔話です。 小さいうさぎが、知恵と自分の得意なことを生かして大きな動物をつぎつぎ打ち負かしていくところが痛快です。 でも、神様はうさぎとの約束をちゃんとは、守っていないな?と思ったり、うさぎは耳だけ長くしてもらって、納得がいったのか?疑問も残ります。 3回繰り返すところ、ちょっと残酷な所も淡々と事実だけを語るところは、昔話共通でしょうか?興味深いです。
投稿日:2014/01/21
一番最初のページをめくるとメキシコの古い文明の遺跡のような動物の横顔の絵があり、この扉絵を見ることで、(アステカ文明のころの)メキシコに伝わる民話だということを意識しました。 文と絵を書かれた北川民次さんの言葉の使い方がとても日本人の感覚に合っていて、このお話の世界観がよく伝わってきました。 絵は、版画のような感じに見えますが、書いてないので断言はできません。 うさぎにまつわる民話や昔話は結構残っていますので、結末は予想がつきましたが、 最初は他の動物たちのことを怖がって震えていたうさぎが、ラストの方では恐ろしく見えてきます。 最後の神様の決断に私も1票! 中南米に伝わる民話はあまり聞いたことがなかったので、素直に面白いと思いました。 読んであげるなら小学生以上かな。面白いので、機会を見つけて積極的に子どもたちに読んであげたいです。
投稿日:2011/08/16
アステカ時代のメキシコの昔話だそうです。 みすぼらしいちっぽけな体故毎日いじめられているうさぎが、神様に体を「大きくしてください」と懇願します。 神様はしばし考え込んだ後に、なんとも難しい課題をうさぎに与えます。 強いとら・惨いわに・知恵あるさるを自分の手で殺して、その皮を持ってきたら願いを叶えてやろう、というのです。 洋の東西を問わず、昔話の中にはこのような残虐的な行為が淡々と記されている作品が多々ありますね。 大人は、具体的イメージを描き過ぎドキリとしますが、子どもはさらりと聞いています。 この三つの難題を一つずつクリアして行くうさぎの目つきが、段々常軌を逸し鋭く変わっていくのも大人にとっては不気味です。 知略をめぐらし手に入れた皮を三枚担いで、神様の前へ差し出したうさぎですが、・・・。 読後「そんな〜!」という息子の一言。 「神様は約束を反故にしてもよいのか」、という問に「神様との約束などあり得ません。神様と神様に造られたものは対等ではないのだから」 しかしながら、神様はうさぎの仕業にギョッとしたのかも。 自分の造ったものが、自分の予想以上のとんでもない能力を持っていたことに。 「え〜、でもうさぎ可愛そう〜」の一言に、「仮に神様が、こんなことをしでかすうさぎに誰よりも大きい体を与えたら、この世の中の生き物の世界のバランスは間違いなく崩れるでしょう」 あまり納得していない息子でしたが、最後に「うさぎをこれから見たら、うんとかわいがってやろう」 神に造られたものは全て造られた時点で、見事な神の采配で形作られたものなのだ、と思いました。 うさぎの耳が長くなったのは、とら・わに・さるの仲間たちの仕返しに合わぬよう、またほかの大きな獣に虐められぬよう、身の危険を早く察知できるようにとの神の情けとも読めました。
投稿日:2011/03/31
自分の体を大きくしてほしいと、神様に頼んだうさぎは、トラ・ワニ・サルの皮を持ってくることを条件に、願いを叶えてあげようといわれ…。 メキシコ民話とあります。 画家・北川民次さんが手がけた唯一の絵本だそうです。文章も北川さんが書いています。 うさぎが、悪知恵を使ってトラ、ワニ、サルを次々に殺すという、ぎょっとする筋運びですが、日本の昔話『かちかち山』同様、意外に子どもは“お話の中の世界”と割り切って聞けるようです。 文章の途中でページが変わったり、それほど遠目がきかない点など、大勢への読み聞かせにはあまり向かないようです。 個人的には、おはなし(読み語り or 素話)だけで聞くほうが、お話そのものを楽しめるかな?と思いました。
投稿日:2007/11/08
メキシコの民話なのですね。黄色と骨太の版画が印象的な表紙です。小さな身体のうさぎが、神様にもっと大きな身体にしてほしいと頼みにいきます。そこで神様はうさぎに危険なミッションを与えます。知恵でそれをクリアしたうだぎ。しかし神様は賢いうえに身体も大きくなると、いばって横暴になると心配して、身体の一部分だけを大きくしました。どこか分かりますね。
投稿日:2024/09/22
いつも仲間のけものにいじめられているうさぎが、神様に、もっと大きくて強い体をくださいとお願いします。 神様はとらとわにとさるを殺して皮を持ってきたら、願いを叶えてやろうと答えます。 メキシコ民話のなぜなぜ話を元にした絵本です。 色合いは地味なのに、とても印象的な絵。 うさぎの意外な一面?が見れて、面白かったです。
投稿日:2021/02/18
うさぎが神様に体を大きくしてもらいたいとお願いし、神様から、トラ、ワニ、猿の皮を剥いで持ってくれば願いを叶えてやると言われ、棒で殴って皮を剥いだというのは結構衝撃だなと思ったのですが、子どもは意外とそういう感情はなく、お話を楽しんでいました。願いを叶えてもらえると思ったうさぎが、体の一部だけを大きくしてもらうことになり、ウサギの耳だけが大きくなったものの、最後に神様に投げられたところは納得できなったようです。
投稿日:2020/11/09
違う国の文化や民謡を知れるのは絵本ならではの楽しみですね。 今回はメキシコの民話です。かみさまにお願いをしてうさぎは自分の姿を大きくしようとします。その願いを叶える方法は動物たちを殺して皮をはぎとってくるということ。うさぎは強い動物なんですね。
投稿日:2020/10/06
表紙の絵がすごく気になったのと タイトルが興味をそそり、手に取りました。 なんと・・ かわいいウサギさんが 身体を大きくしてもらうために神様に交渉して 結果、 トラとワニとサルを殺して皮をはぐというグロ展開!!! なのに・・ 絵と、おだやかな文のせいか ちっともグロくない。 娘はただ「ふーん」という感じで 昔話に浸っていました。 なんだかすごーく、独特の雰囲気がある本です。
投稿日:2017/01/15
9歳の息子と読みました。 可愛らしい小さいウサギが、神様に大きいからだにしてもらうために、 神様の言いつけどおり、 トラ・ワニ・サルを自力で殺して皮をはいでくる物語。 最初のか弱さはどこへやら、 うまーくこれらの動物を騙し、ガンガン棒で殴り殺し、 皮をはいでくるウサギの姿は、もはや惨忍そのもの。 「もう、大きくならんくて、いいんじゃない・・・?」と ちょっと引きつつもつぶやいてしまった私と息子でした。 と、そこはさすが神様! 正しい! 神様がうさぎに計らった対応の絶妙さに、 「ほー」とため息がでた私たちでした。 メキシコのお話のようですが、作者さんは日本人。 絵もなかなか素敵ですよ!
投稿日:2016/05/25
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