どうやら北アメリカ大陸あたりに伝わる民話のようです。
読む前は、月が怒って天変地異を起こすのかな?と思っていましたが、読んでびっくり!女の子から
「顔中あばただらけだわ。なんてみっともないんでしょ。」
と笑われた月が、その女の子を連れ去ってしまうお話でした。
顔を馬鹿にされて怒ってその相手に危害を加えるなんて、なんて人間ぽいお月様でしょう。
その子を助けるために友達の男の子が星に矢を射て、なんとはしごを作り出し、太陽の使いのような男の子とおばあさんに助けてもらいながら、空の国に行き、女の子を救出します。
さて、このおばあさんがくれた、「緑の松ぼっくり・魚の目・バラの花・小さな石のかけら」ですが、後に追ってくる月を阻む「女の子の泣き声・大きな湖・バラの茂み・とてつもなく高い山」になってくれます。
これは、日本の昔話の「三枚のお札に似ている」と思いました。
「人を馬鹿にしてはいけない」「誰かのために努力するものには天の助け、人の助けがある」などの教えが含まれているのでしょうね。