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クラシンスキ広場のねこ」 ママの声

クラシンスキ広場のねこ 作:カレン・ヘス
絵:ウェンディ・ワトソン
訳:菊池京子
出版社:柏艪舎
税込価格:\1,980
発行日:2005年
ISBN:9784434063466
評価スコア 4.33
評価ランキング 15,436
みんなの声 総数 8
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  • 実話を元に

    『じゃがいも畑』のカレン・ヘスの作品として高学年向けの読み聞かせに向く本のリストの中で知った本です。

    尖閣諸島国有化で半日デモがあった時に、中国の日本料理店が中国国旗を掲げ、尖閣は中国の領土という幕を作って自衛したというニュースを見ました。

    自分の国ではない他国で暮らすということはもちろん容易なことではなく、戦争やクーデター的なことがひとたび起これば自分自身の命も危うい。

    日本に住んでいるとつい忘れてというのかあまり感じずに過ごしてしまうのですが、こうしたナチスのユダヤ人迫害のお話を読むとそれを痛切に感じます。

    もう一つ思ったのは、集団への読み聞かせの場合、あとがきまでしっかり読むのか?ということ。この作品の場合、あとがきまでを伝えないとわかりにくいのではないかと。

    『アンネ・フランク』の伝記を読んでからユダヤ関連の本にも興味を示すようになった息子はやはり興味を持って聞いていました。

    お話としては短いのですが実話を元にした話だけに力があります。

    投稿日:2012/11/09

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  • ワルシャワのレジスタントたち

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子16歳、女の子11歳

    ナチスドイツ時代の悲しい物語。
    実はこの話には戻るとなる人物と、実際に起こった歴史的出来事があったそうです。
    ナチスドイツ時代のヨーロッパにはいろいろな出来事が起きていたんだと、改めて思いました。
    絵本の中では本当に起こったことを淡々と描いている内容でしたので、登場人物たちに思いりれをするほど感情的になったりはしませんでした。
    物語を読んだ後で“あとがき”を読み、「ワルシャワ」という町ではレジスタントたちがそれこそ命がけでこういうことをしていたんだ。と胸に来るものがありました。
    第二次世界大戦や、ナチス時代のヨーロッパの歴史に興味のあるお子さんには、ぜひ手にしてほしいお話です。

    投稿日:2011/07/01

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  • ねこを使った攪乱作戦が小気味よい

     実話を取り上げた作品だそうです。
     1939年、ポーランド、ワルシャワの陥落。
     ワルシャワやその周辺の町のユダヤ人たちは、ナチスドイツによってワルシャワにつくられたゲットー(ユダヤ人居住地区)の中に閉じこめられました。
     この中は、凄惨を極める過密状態で、病気と飢餓の巣窟だったそうです。

     ユダヤ人レジスタンスの活動はゲットーの中ばかりか、必死の逃亡でゲットーの外へ逃げだし、非ユダヤ人になりすまし活動していた人々にも及んでいました。
     主人公の女の子の姉ミラや友人アリクらは、ゲットーの中へ食料を運ぶ計画を立てていました。
     もちろんその食料は、ワルシャワの外から列車に乗った同士の手によって運ばれてくるものです。
     いよいよというその日に、ゲシュタポ(ナチスドイツ秘密国家警察)に計画が気づかれ、主人公たちは一計を案じます。
     ゲシュタポの裏をかくこの駅でのねこを使った攪乱作戦が、読んでいて小気味よかった。
     知恵と力を合わせ、仲間を救おうと微力ながら諦めず、様々な形で戦ったユダヤ人の意思の強さに感動します。
     彼らワルシャワのユダヤ人の戦いは、この後数年続きますが、無念のうちに消えていった命、何が起きたか解らぬまま消された幼い命の灯を思うと、何度読んでもナチスドイツの狂った蛮行を許せません。
     
     中高生にも薦めたい一冊です。

    投稿日:2010/05/08

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  • 野良!でも偉大な使命を持った猫たち

    • たれ耳ウサギさん
    • 40代
    • ママ
    • 群馬県
    • 女の子18歳、女の子16歳、女の子14歳

    第二次世界大戦中のポーランドでのお話。

    ゲットー(高い壁に囲まれたユダヤ人居住区)から逃げてきた少女は、ワルシャワでポーランド人のふりをして生活しています。
    遊び仲間はクラシンスキ広場の野良猫たち。
    ある日少女は、生き残ったたった一人の家族である姉から、ある計画を聞きます。
    それは、ゲットーにいる仲間たちに食べ物をこっそりと運び込む事。
    しかし、その計画がゲシュタポ(ナチスドイツ秘密国家警察)にばれているという…

    今まで読んできたユダヤ人のお話とは、ちょっと印象が違います。
    勿論、背景にはナチスがユダヤ人を迫害するという紛れも無い事実があります。が、ゲシュタポを出し抜き、してやったり!!!
    大惨劇の中のほんのすこ〜しほっとできるお話でした。

    でもこの本は、しっかりと「あとがき」まで読んで、ただ痛快だったで終わらずに、子供たちにはいろいろな角度から、戦争の悲惨さを学んでほしいと思います。

    投稿日:2009/05/26

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  • アーリア人として生き抜いたユダヤの少女

    • 西の魔女さん
    • 30代
    • ママ
    • 福岡県
    • 女の子13歳、男の子9歳

    第二次世界大戦中 
    ドイツに侵攻されたポーランドであった実話だそうです。

    ユダヤ人だということを隠し
    アーリア人の振りをして生活する少女が登場します。
    疑われること無く生き抜き 
    このお話が今こうして残っているのです。
    この時代のお話を読むと いつも「どうして…」という
    やりきれない気持ちになります。
    アーリア人になりきることで 
    この少女が生き延びたことからも分かりますが
    アーリア人とユダヤ人は 
    見た目も中身も全く同じ人間なのです。
    日本でも 戦争中に動物園の動物達が
    次々と殺されたのと同じ様な理由で
    ユダヤ人の人たちも 
    多くの命を奪われていったのだと思います。
    話がそれてしまいましたが
    この少女が 猫たちと協力して
    ユダヤ人居住区の人たちに生活必需品を手渡します。
    自分の身を危険にさらしながらも
    残してきた仲間の生活を支え続けた人たちが居たことを
    初めて知りました。
    「アンネの日記」のアンネ・フランクと 同じ時代を
    全く違う生き方をしていたユダヤ人の人達が居た事を
    是非多くの人に知って欲しいとも思いました。
    戦争がもたらす悲惨な出来事を知ること…
    命の重ささえ分からなくなってしまう戦争の恐ろしさを…
    たくさんの絵本で子供たちに語り伝えていきたいとも思いました。

    投稿日:2007/04/10

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  • ねこの活躍

    • 竹の香りさん
    • 30代
    • ママ
    • 神奈川県
    • 男の子7歳、女の子3歳

     第二次世界大戦中に、ワルシャワでおきた出来事をもとに
    書かれた本です。女の子とお姉さん、そして仲間たちは、ゲットーに住む人々に、猫の通る穴から食料を運ぶ計画をします。しかしその計画はゲシュタポに知られてしまい・・・
     重い重い内容ですが、水彩画のような絵のおかげか、読み進めることができました。
     
     子どもにも読んであげたいのですが、一文一文に、深い意味がこめられているようで、歴史の背景をうまく説明できるのか自信がありません。

     最後のページのメリーゴーランドは、読むたびに物悲しく見えたり、明るく見えたり、ただそこにあるだけのように思えたり、奥が深く感じます。

    投稿日:2007/04/03

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