どいかやさんの絵が好きで、手にとりました。
最初の3ページは、猫のハーニャの住む庭が、小さな挿絵と文章で紹介されています。
そして、次のページをめくって・・・息をのみました。
庭の全景が、見開きいっぱいに目の前に広がったからです。
柔らかな緑に染まったハーニャの庭に一瞬で惹きこまれました。
「ようこそ、ハーニャの庭へ」と出迎えてくれているようなハーニャを見て、
きっと大好きな作品になる、という予感にドキドキと読み進めました。
1月から12月まで、季節に色づくハーニャの庭の絵が描かれ、ハーニャが庭の様子を教えてくれます。
確かに、よく見ると、小さな小さな生き物たちが点在し、
見つけるたびに、ふわっと嬉しい気持ちになります。
ハーニャ自身にも出会いがあり、家族が増え・・・。
最後のページで、家の窓から庭を眺めながら、お母さんのお話を思い出すハーニャ。
なんだかとてつもなく大きなことを教えてもらったような気がします。
小さな庭にも、沢山の小さな生き物たちが住み、訪れ、通り過ぎている。
昔からずっと。そして、これからもずっと。
私もまた「旅のとちゅうのもの」かもしれません。
1人で堪能した後、年長の息子にも読みました。
絵をじーっと見て、ちいさな鳥や動物、虫達を見つけてはニコニコ。
女の子向きかと思いましたが、気にいったようです。
小さな生き物に親しみを持つお子さん、
そして、ちょっとお疲れの大人の方におすすめします。
ゆったりと包み込まれるような自然の中にある小さな庭を、ハーニャと一緒に眺めてみませんか?